円満退社できそうもないよ
このようにお悩みの方に解説します。
本記事の内容
- 円満退社できない人がいる
- 円満退社が無理な理由
- 円満退社が無理ならこだわる必要なし
円満退社無理ってことありますよね。
円満に辞めること、それができれば理想的かもしれません。
皆に祝福され、惜しまれながら職場にさよならする。
そんな絵に描いたような風景を体現できたら幸せなことではあります。
でも実際には、円満退社どころか辞めることが出来ないで苦しむ人が大勢います。
なぜ人によって違いが出てしまうのでしょう。
また円満退社でないと何か問題が発生するのでしょうか。
などいろいろと考えてしまいます。
そこで今回は、円満に退職できない時の諸問題について解説します。
本記事を読むことで、円満退社の必要性の有無や対処法がわかります。
ぜひ最後までご覧ください。
円満退社出来ない人たちがいる
前職を円満退社できましたか?
上記は株式会社ビズヒッツによる転職経験者を対象とした調査。
円満に退職できたか否かを聞いています。
結果、円満退職できたと回答した人が全体の71.4%と、意外と多くの人が満足している様子がうかがえます。
この人たちは幸せです。
特にトラブルに遭うこともなく、スムーズに次の段階に移行できたということですから。
問題は円満に退職できなかった、と回答した28.6%の人たち。
何らかの理由から、退社を希望したものの会社の妨害や抵抗に遭って前に進めない経験をしています。
辞めることができなければ、大変です。
次の仕事が決まってたとすれば、心配なのが入社予定日に影響が及ぶ可能性。
入社ができなければ、内定取り消しという最悪の事態に発展しないとも限りません。
またいつになったら辞めることが出来るのかという不安を抱えることで、予想されるのは精神的に相当の負荷がかかること。
このように全体としては少数ながら、円満に退社できないという問題で苦しむ人たちがいます。
円満退社が無理な理由は?
円満退社できない、そこには会社との関係で何らかの問題があるはず。
この章ではなぜ円満に退社できないのか、その理由について考えます。
いじめやパワハラを受けたから
職場でいじめやパワハラなどの理不尽な仕打ちを受けたなら、円満退社とならないのは当然。
安心して働くことのできる環境が確保されない状況で、笑ってさよならすることなど、できるわけがないからです。
- 社長や直属の上司から頭ごなしに怒鳴られた
- 毎日遅くまで残業させられた
- 職場の同僚から一斉に無視された
会社への不満や不信感でいっぱいの状況なら、円満に退社というわけにはいきません。
終わってる会社を抜け出すのは、なかなかに大変なことです。
待ったをかけられたから
退職の意思表示を示したのに、会社から何らかの形でストップをかけられた。
そうなると円満に退社、というわけにはいかなくなってしまいます。
- うちは半年前に言うのが決まりだから
- 繁忙期なんだから、もうちょっと待って
- 辞めるんなら代わりを探してきてよ
悪徳会社は何かと理由をつけて、引き伸ばし工作をしかけてきます。
会社によって、規定はあるんでしょうが、法律上は14日前に退職の申し出をすれば有効。
労働者には辞める権利が保障されているのです。
労働者には「退職の自由」がある、辞めたいときは「退職届」を。 雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する。
民法第627条第1項
辞める権利は保証されてはいますが、妨害に遭えば手続きが停滞してしまうのも事実。
そこで円満退社の夢が崩れてしまう、ということになります。
周囲への配慮から
あからさまな妨害などはないが、周りに遠慮して声が出せないという人もいます。
今自分が抜けてしまったら、残された人たちが困るのは目に見えているからです。
なるべくことを穏便にすませたい、という傾向があるのが日本人の特徴。
また節目節目はきっちりと処理したいと考える人も多いです。
一定期間身を置いて、会社や周りの人たちにはお世話になった。
会社を辞める際には後ろ足で砂をかけるような真似はしたくないという気持ちわかります。
ただ人手不足は社員の責任ではありません。
途中で辞めることは失礼でもなんでもない話。
会社の状況ばかりを気にかけていたら、いつまでたっても辞められない、ということにも。
周囲への配慮も大事ですが、最後は自分の意思を優先させることが必要になります。
無理に円満退社にこだわらなくてもいい理由
円満に退職できればそれに越したことはありません。
でも実際にはスムーズに移行できる人とそうでない人がいます。
大切なのは、円満という形にとらわれる必要はないということ。
この章では、なぜ円満退社でなくてもいいのかについて考えます。
1.健康面への影響が心配だから
まずは、いつまでも辞められないことで主に精神面への影響が心配されるということ。
思うように物事が進まないことで、当然ストレスは溜まりますし、体調不良の原因ともなりかねません。
いったん健康を害してしまうと、回復は困難。
治療や療養のために、多くの時間とお金を要することになります。
円満退社と引き換えに健康を犠牲にするのはあまりにも不釣り合い。
第一に優先すべきは健康と考えて、円満退社に固執することは控えるべきです。
2.次の仕事が始められないから
円満退社にこだわるあまり、留まり続けるのは本末転倒。
いつまでたっても次のキャリアがスタートできないからです。
求職活動は時間とエネルギーを要するプロセスであり、新たな職を見つけるのには一定の期間が必要。
それを考えると、不健康な職場環境に長く留まることで、次の機会を探すための時間やエネルギー、更には新しい仕事を探す意欲や自信が削がれる可能性があります。
次のステップへ進むため、早めに退職し次の仕事を探すことは有益。
これは、自身のキャリア進展と個人的な成長のために重要な選択となります。
後になって、「あの時辞めておいて正解だったわ」と言えるためにも、何とか辞めることを優先しましょう。
3.転職先で不利益を受ける心配は不要だから
退職は円満に穏便に済ませたほうがいいと考える理由として転職後の心配をする人がいます。
それは、転職先の会社が前の会社に問い合わせをして、何かトラブルがあった場合を考えるから。
円満に退職していないと最悪採用を取り消しされるんじゃないだろうかという疑念にとらわれるかもしれません。
実際、前の会社にリサーチが入ることはあるのでしょうか。
可能性ということで言えば、100%ないとは言えない。
但し、現実的にはほぼない、というのが答えになります。
なぜなら、第三者に情報の提供をすることは個人情報保護法に抵触する可能性があるから。
もし、どうしても確認したければ本人の同意を得たうえで行う必要があり、そこまでしてやることは現実的に考えにくいからです。
自分の身に不利益が及ぶのを心配するあまりに、円満退社に固執する必要はありません。
それよりいかに退職を早く実現させるか、を考える方がスマートと言えます。
円満退社が無理な時の辞めるポイントとは
ここまで、円満退社が無理なことやこだわる必要はない理由について述べてきました。
それでは、今後どのような点に注意しながら退職の手続きを進めたらいいでしょうか。
この章では、円滑に辞めるためのポイントについて考えます。
転職先を決める
退職の際のポイントとして、先に転職先を決めたうえで転職の報告という形を取ることが大切。
既成事実を作ることで、いらぬ引き止めを受けるリスクを排除することが可能に。
もう転職先が決まっているとなれば、何も手出しができなくなるからです。
気に入らない上司や同僚がいたり、辛い思いをすることがあるかもしれません。
でも勢いで辞めてしまい収入の道が途絶えることは避けたいので、何とか頑張って先に飯のタネを確保しておきましょう。
そのためにも、早めに転職エージェントに登録して就活を開始することが大切。
理想と現実を見比べながら、自分に合った企業選びをしていけばいいです。
退職を焦らず、まずは再就職先を確保することに努めましょう。
第三者機関に相談する
辞めることは決めたものの、何らかの事情で進まないこともあるかもしれません。
一人で悩みを抱えていても、問題の解決はなかなか難しいもの。
停滞の原因がいじめやパワハラなら一人で状況を打開するのは困難だからです。
かといって、上司や組合に安易に相談するのは考え物。
上司も会社に雇われている身、一従業員の立場に立って考えてくれるかは疑わしい。
ましてや、パワハラの張本人なら相談どころの話ではないですよね。
また、組合にしても、最近は会社とべったりの御用組合が多く、頼りにならないのは情けない話。
そんな時、信頼できる機関に相談するのはいい方法。
最近は、国や都道府県などの公的な機関やNPO法人 弁護士の組織 社外の組合など、相談先は多数あります。
例えば、個別労働紛争解決制度。
これは、都道府県の労働局や労基署、駅近の建物などに設置されている総合労働相談コーナーが窓口となります。
ここでは、いじめやいやがらせについての相談、助言・指導、あっせんを無料で受けることが可能。
企業への強制力はないので、万能というわけではないのですが、手始めにここからというのはありです。
退職代行サービスを利用する
- いじめやパワハラで相当精神的に参っている
- 退職の申し出を無視あるいは留保されて埒が明かない
- 孤独な状況におかれて相当にヤバイ、今すぐにでも辞めたい
もしあなたが、そんなのっぴきならない状況にあるなら、退職代行サービスの活用をお勧めします。
会社を辞めるに辞められなくて、途方に暮れている人たちの最後の拠り所。
退職代行サービスを使えば、苦しみから解放されて楽になることができます。
きっとあなたのお役に立てますので、どうしようもないとお考えなら、ぜひ覗いてみてください。
まとめ
今回は、約3割の人たちは円満退社できない現状にある。
でも、できないのなら特にこだわる必要性はないこと。
それよりも何とかして早めに辞めることの方が大切だということを解説しました。
長居したくない場所に留まることで、いらぬストレスを抱えて病気になる。
これだけは何としても避けたいこと。
辛い状況から早めに脱出して、快適な環境を手に入れるべく早めに行動を開始しましょう。
本記事の内容
- 円満退社できない人がいる
- 円満退社が無理な理由
- 円満退社が無理ならこだわる必要なし